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2006年02月22日

世界はおわらない

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世界はおわらない(主婦の友社)
ジェラルディン・マコックラン=著、金原 瑞人+段木 ちひろ=訳

ノアの方舟をモチーフとした物語で、イギリスの子供達が選ぶウィットブレット・アワードを受賞している。
原文はオックスフォードの学生が読んでも難解だそうだが、子供達には受け入れられたということだ。
意外とそんなものかもしれない。
訳すのも大変だったのではないだろうか? ゲラの初稿にもそれが読み取れた。
中身をヒジョーに簡単に言うと、「人間とは?」ということを我々に投げかけてくれる。
そもそもノアの箱船には選民思想が見え隠れするが、それを逆手に取った見事な作品である。
そこを子供達は鋭く見抜いていると思う。ある世代に分かり易く言うとこれは「ガンダム」だ。
そしてラストがまた見事だ。いい物語は終わり方がうまい。読み終わっても物語が続く。
これはその類いのものだ。
「人間とは?」とは私たちはしょせん「人間同士」である。ということだ。
そこから感謝が産まれる。私たちに自己などというものはない。
例えば、個性は人が自分に見て取ってくれるものだ。
私たちは個性等というものを意識することなく、
実はただその場でその場の反応をしているに過ぎない。
自分が物事に情報を見て取るのではない。情報は元からそこにあるのだ。
私たちはそこからのフィードバックとして自己を初めて認識出来る。

まぁ、いいや。

これは正直作っていて楽しかった。
訳者あとがきに金原さんがナイスサポートとお書きになっているが、
ホントにその通りの編集者の方と仕事をさせていただいた。
制作に関してはそこそこの紆余曲折はあったのだが、面白かった。
珍しく制作過程で送ったjpgが残っているので、いつかその気になったら
ここでそれを紹介するかもしれない。その気になったらね。

あたたかな気持ちのあるところ

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あたたかな気持ちのあるところ—いま、希望について(PHPエディターズ・グループ)
都筑学=著 奥原しんこ=絵

久々の和書。なぜか我が事務所は海外専門と思われているフシがあり、
是非一度理由を誰かに教えていただきたい。

ちなみに奥原さんのイラストが中面にもたっぷりあり、刷り色はチョコレート色。
ベルギーのおじさんと日本の少年の往復書簡を通じて何が見えてくるのか、
イラストとともに楽しんで、感じてください。

2006年01月27日

書籍にカバーは必要か?

ひょっとしたら自分の仕事を否定することになるのかもしれないが、
書籍にカバーが本当に必要なものなのかどうか疑問に思う時がある。

原研哉さんは「書籍は『情報の彫刻』のようなものだ」と言っておられる。
私はこの言葉に関しては実際よくわからない。きっと、ちょと違うと思っている。
なんというか、そこに描かれている物語や、心情や、思いとかいうものがあって、
それがムクムクと立ち上がってきたものが書籍になるんじゃぁないかと思っている。
だからきっと「彫刻」よりは「彫塑」に近い。
それも違うな。もうちょっと有機的な感じだ。「酵母」とかなんかそういう。

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2006年01月10日

コルビュジェの装釘

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Le Corbusier: Architect Of Books(Lars Muller Publishers)
Catherine De Smet=著

ル・コルビュジェ=20世紀を代表する建築家。
誰でもこれくらいは知っているだろう。
でも実は、40冊を越える本の装幀もしていたことはあまり知られていない。

っていう本がこれ。
著作があるのは知ってたけど、装幀までやっているとは知らなかった。
今日届いたばかりで、しかも洋書なので内容はまだちゃんと読めていないのだが、
全作品が図版付きで掲載されていて、しかもラフまで載ってる。
巻頭にコルビュジェの油彩画があるんだけど、
色彩面のみで構成された遠近法なんて無視しちゃってる感じのこの風景画が、
この人の装幀の有り様をものすご〜くよく表しているんじゃないだろうかと思う。

前方に後方に奥行きを持って配置された面、イメージとイメージの重なり合い、
澱むことのないスペース(余白)、そして忘れられることのない筆触。
残念ながら、コルビュジェの建築を実際に見たことはないのだが、
写真や画面から感じられる雰囲気と、ここに掲載されている装幀に「ずれ」はない。

そしてこの本。ジャケもいいし、造本もいいなぁなんて思ってよく見てみたら、
なんとLars Muller Publishersでした。
またしてもラーズ・ミューラーにやられた。

ラーズ・ミューラー。
名前は知らなくてもHelveticaの本の人。といえば、
デザインに興味のある人にはピンとくるかもしれない。

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Helvetica: Homage to a Typeface(Lars Muller Publishers)
Lars Muller=著

デザイナーであり、パブリッシャーでもあるラーズ・ミューラー。
ひつじ工房さんとこれからやろうとしていることのひな形は
ひょっとしたらここにあるかもしれない。

[nagamatsu]

BUFFALO.GYM WEBのNewsページ、スタート。

BUFFALO.GYM WEBのニュースのページを開設致しました。

これからここではBUFFALO.GYMに関するお知らせや、
日々思うことなどをつらつらと書いていこうと思います。
よろしくお願いします。


さて、BUFFALO.GYM 装釘最新刊です。

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歌舞伎町案内人 II

前作も単行本、文庫とも装釘させていただきました。
撮影は2作とも歌舞伎町でやってます。
今回は寒風吹きすさぶ中、歌舞伎町のビル9階屋上でのシューティング。

この李小牧さん、中国から日本に来て「歌舞伎町案内人」という
新しい職業を創ってしまった人だけあって、
なんというか呼び込むチカラを持っています。
カバーの写真を見てもらえば分かると思いますが、
こんな雲はそうそう出てくるもんじゃぁありません。

どんな人かは、読んで知るべし。恐るべし。

[nagamatsu]