参加アーティスト
永松大剛

2006/04/27(Thu) 02:07:57
このプロジェクトで求めているもの。
それは、「今ある技術」ではなく今ある技術「力」です。
今回のプロジェクトをきっかけにして
力を技術にする契機にしてください。
これに関わる全ての方に求めます。自分も含め。

もっと具体的なことが書けたらとも思うのですが、
なにぶん全てが初めてのことばかりなので、
どうしても抽象的になってしまいます。
が、「気持ち」が繋がるということでしか
あり得ないことがあるのだと感じています。

私はデザイナーです。きっと。
デザインは究極的には「調整する行為」なのだと思っています。
たぶんディレクターもしくはプランナーという職能は
風呂敷を広げることでしょう。
だとすれば、私はデザイナーです。生涯一デザイナーでしょう。
デザイナー→ディレクターという道程を進む事を
大半の人が求めているわけですから、
かっこいい話ではありません。
しかし、それが私の力でもあります。そう信じています。
それを技術にまでもっていくことを常に心がけています。
たぶん、今回求めていることとはそういった類いのことだと思います。

このプロジェクトを機会にいろんな方とお話をさせていただいてますが、ほぼ毎回感心させられ、気づかされ、驚かされるばかりです。
こんな嬉しいことはありません。皆さんに感謝するとともに、
これを皆さんに一つの契機としていただければと思います。
そして創って行きましょう。創り続けて行きましょう。

2006/04/13(Thu) 03:01:44
前回の書き込みでなんやかんやとコムヅカシく書きましたが、
実際の話、今回関わってくださっている方との
打ち合わせの際にこちらで何かを用意して
提案めいたことは一切してません。
大枠を説明して、何をやりたいですか?
という事以外に打ち合わせのきっかけを用意していません。
が、どの方も企画の意図をたちどころに理解して、
逆にこちらが驚くようなアイデアを出して来てくれてます。
そのアイデアは解釈の必要もなく、見ていただければ
ただちに分かるようなものばかりです。
そして、まだ数社ですが、お話をさせていただいた
製紙会社、印刷会社の方々の反応も今のところ
私たちの期待を上回るものばかりです。
これが何を意味するのか?
そこのところがキモの様な気がすごくしてます。
そして何より皆さんの熱意を感じています。

なんということだろう。
WHAT A WONDERFUL WORLD.
サッチモが歌ってます。
おそらく、WE MAKE WORLD WONDERFUL.
なんだろうと。そう感じずにはいられません。

2006/04/12(Wed) 02:20:22
現在、モノが作られる状況は深刻です。
それは「消費」されることが
優先され過ぎているからだと我々は考えています。
そしてここで、「消費」は「していただく」と
表現したくなるような状況ですらあります。

カフカの初版は800部でした。
しかし今日本の出版はどんな作家であれ
2、3000〜10,000部以上というような単位で
売れる事が求められています。
現代においてカフカのような作家は
出版する機会すら与えられないでしょう。

新しい表現、新しい価値観は
いますぐ受け入れられるもの、いま受け入れられやすいもの、
とは相容れない場合も多々あるのです。

さらに同じ「消費」という言葉でも、
「すべては消費しつくされ、あらゆることは形骸化、
陳腐化してしまっている」
という前提から、モノ作りがされている場合もあります。
たしかに90年代には
「もはやすべてはやり尽くされ、
オリジナルで新しいものなどもう作り出すことは出来ない」
という諦観に似たものがあり、
REMIXやSAMPLINGこそがそれに対する解答だと
言われていたような時代もありました。

しかし、ここでいわれる「消費」とは、
「どこかの時代」に
「誰かが作り出した文脈」を鵜呑みにしたまま
使い尽くした事による現象であり、
その体でいえば、REMIXやSAMPLINGそのものが
いつか「消費」されてしまう危険性をも孕んでいます。

今更わざわざここに書く必要はないのかもしれませんが、
これらは既に手法として完全に取り込まれ、
カウンターとして機能すらしていないのが現実でしょう。

そもそも
「すべては消費しつくされ、あらゆることは形骸化、
陳腐化してしまっている」
という前提そのものが、自分の逃げ道をあらかじめ設定する
という行為に他なりません。
誰が決めたんだ? そんなこと。って話な訳です。

また、前提というものが様々な弊害を産み出してもいます。
いまある「かたち」として認識されているものが
そのもの本来の「かたち」であるという前提。

今回、このプロジェクトは「本」を作ります。
さて、「本」とは紙が背で綴じられているものの事でしょうか?
表紙を持つものが果たして「本」なのでしょうか?
今ある機械で作る事が出来ることを前提として
考えられたものが「本」なのでしょうか?
現在機能している販売経路を通すことを
条件に作られたものが「本」なのでしょうか?
活字が作られて以来人は、
論理だった線的な思考を当然のものとして
受け入れてきました。
しかし、私たちが日常的にしている思考は
そういったものでしょうか?
首尾一貫したものでなければ「本」ではないのでしょうか?
そして芸術とは本来鑑賞する為だけのものなのでしょうか?

私たちがここで行おうとしているこのプロジェクトは、
その「矛盾の円環」を断ち切り、
全てのかたち、形式、形態を鵜呑みにすることなく、
あらゆる前提、常識、構造を払拭するところまで
遡ることを第一歩とします。
我々はこのプロジェクトを通じて、
ある答えを見いだそうとしています。
様々なアーティスト、様々な職人が関わり、
そこで産み出されたものに美が宿ると信じています。

故にこのプロジェクトに
ARTS AND CRAFTSの名前をお借りすることにしました。
この言葉元来の意味からは外れた解釈をしているでしょう。
しかし、この言葉に新たな意味を肉付けしていくことが、
このプロジェクトの本質です。
それは決して「正解」を出すものではないかもしれませんが、
我々はチャレンジをします。
そのチャレンジは今年1年にとどまりません。
5年、10年、20年と継続していく心づもりです。
その過程はこのサイトでご覧いただけます。
そしてこのプロジェクトを企画したのはひつじ工房です。
また、協力してくれる方、賛同してくれる方、
援助をしてくれる方を募集しています。

連絡はこちらまで。
よろしくお願いします。

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